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撃ち抜けないのは、美女の心と物事の急所だけさ。

<前回までのあらすじ>

→富士登山2012 その1 -初めての富士山-
→富士登山2012 その2 -登山の心得-
→富士登山2012 その3 -吉田ルート-
→富士登山2012 その4 -八合目~九合目-
→富士登山2012 その5 -御来光、そして山頂へ-


大変お待たせ致しました(笑)

富士登山最後の記事を書く前に、
当日の装備や持ち物について書こうと思う。

時期や旅程、登山道によって違ってくるだろうし、
これが富士登山全般に使える装備かと言われれば自信はないけれど、
自分自身の備忘録としても書き残しておく。

初めて登る方にとっては
多少なり参考にしてもらえれば幸いだ。

今回の旅程は、富士吉田ルートを使って21時30分から登り始め、
夜通し歩いて山頂で4時43分の御来光を見たのち、
翌11時までに下山する弾丸コース。

準備は、旅程に合わせ大きく3つの段階に別けて考えた。

ひとつめは自宅から富士五合目に着くまで、
ふたつめは富士五合目から山頂を経由して下山するまで
そして最後は、富士五合目から帰宅するまで。

もちろん持っていく荷物はなるべく少ない方がいいからね。
最適、かつ必要最小限のものを選んだつもり。

まとめると次の通り。


<自宅~富士五合目>

◆身につけるもの
・ポロシャツ
・ハーフパンツ
・機能性タイツ
・登山用靴下
・登山靴

◆持ちもの
・小銭
・カメラ
・携帯電話
・ウェットティッシュ


<富士五合目~山頂~富士五合目>

◆身につけるもの ※ポロシャツのみ着替え
・帽子
・長袖アンダーウェア
・つきっこチームTシャツ
・軍手
・タオル
・ストック
・ウェストポーチ
・ペットボトルホルダー(+500mlペットボトル)
・ヘッドライト
・バックライト

◆持ちもの ※バスで使ったものに追加
・防寒用のフリース
・ウィンドブレーカー(上下裏地付)
・雨具(上下)
・着替用長袖アンダーウェア
・スパッツ、簡易マスク(ともに防砂用)
・おにぎり、エネルギー補給ゼリー、ソイジョイ
・絆創膏、ロキソニン、リップクリーム、携帯酸素
・500mlペットボトル(コンビニで購入)
・カップラーメン(コンビニで購入)
・ヘリウムガス(カービィさん調達)
・トイレットペーパー
・ゴミ袋


<富士五合目~日帰温泉施設~自宅>

◆温泉用
・バスタオル
・着替え(下着、デニム)
・サンダル

◆その他
・iPad
・酒(コンビニで購入)


行きと帰りはバス移動のため、なるべくラフな恰好で。
ポロシャツは行き帰りともに利用した。

今回は幸運にも天候にも恵まれ、
登るペースもゆっくりだったこともあって、
結局、雨具やウィンドブレーカーの下は使わなかった。

雨具は天候によっては必須だと思うけど、
ウィンドブレーカーの下は不要かもしれない。

また、夏の登山ということもありもっと汗だくになるかと思ったけれど、
夜間の登頂だったので、長袖アンダーウェアの着替えもいらなかった。

ただ、昼間に登ることを考えているのであれば
替えのウェアは必要だろう。

下山道でもそうだったのだけど、
日中の七合目くらいまではたぶん死ぬほど暑いだろう。

食料は低血糖を防ぐためにおにぎりがいいと思う。
エナジードリンク系は血糖値が乱高下するから避けた方が無難かも。

多少高くなるけど山頂には食堂もあるし、登山道には売店もあるから
ペットボトルやカップラーメン、あとはヘリウムガス(笑)もお好みで。

単独行軍ならバックライトも不要。
リュックは日帰りであれば20リットルのもので充分だ。

あと、当日持っていくことはなかったけれど、
あったら便利だったなと思うものはがこれ。

・サングラス
・ペットボトルストロー
・携帯電話の充電用バッテリー

サングラスは下山道では必須のレベル。

自分はメガネがあるからまだよかったけれど、
裸眼やコンタクトの人は砂埃が酷くて目も開けてられない。

ペットボトルストローは、
キャップの開け締めがかなり面倒だったから
あればかなり重宝しただろうなって思った。

大げさなものではなくて、
赤ちゃん用の300円くらいのもので代用できる。

最後の携帯電話の充電用バッテリーは、いざというときのため。

寒いから電池の消耗が激しいし、もし万が一のときを考えたら
連絡手段、光を発生させるものは必要だと思った。

移動も含めて丸2日以上の連続使用になるから、
スマホはもちろん、ガラケーでも持っていた方がいいと思う。

以上、参考にしてくだされ!


さて、下山道。

富士登山の体験記は数あれど、
下山時の体験について詳細に書かれている記事は思いのほか少ない。

初心者向けの富士山の情報サイトですら、
下山道についてはさわり程度の内容しか書かれてない。

だから、参考になったのは登山経験者の談話のみで、
とにかく辛い、ヤバイということだけで、
ほとんど予備知識無しで当日を迎えることになった。

そしてこの日、なんでたいした情報しか載っていなかったのか、
経験者に聞いても何故「とにかく辛かった」としか表現できなかったのか、
その理由を嫌ってほど思い知らされた。


ちーむつきっこの11名は山頂で記念撮影を済ませ、
すっかり日も高くなった頃に下山を始めた。

五合目で再びマイクロバスに乗るため
11時にはそこまで戻らなくてはならない。

降り始めてすぐは、目の前に広がる大パノラマに目を奪われる。

斜めに横切る赤茶けた山肌の向こうに、
見渡す限り広がる青空と、青々と茂る緑の森、
そしてその間にぽつぽつと浮かぶ白い雲。

空気が薄く澄んでいるせいか、遠くの方まで鮮明に見える。

登山道ではずっと山肌の方を向いて歩いていたし、
振り向いても遠くの夜景が見えるだけだったから、
これほどまでに色鮮やかな世界はとても新鮮なものに思えた。

こんなに高く遠くまではるばる登ってきたのかって、
信じられないくらい綺麗な風景が広がっていた。

見下ろすと、遥か遠く八合目付近に山小屋らしき小屋が見え、
そこまで延々とジグザグに通る道が見える。

しかし、そこで初めて気が付くのだ。

もしかして、ずっとここを降り続けなきゃいけないの・・・?

そう、当たり前のことなのだけど、家に着くまでが富士登山、
登った以上はそれと同じ距離を降りなければならない。

この日は天候に恵まれ過ぎていたせいもあって
ずっとずっと、遥か下の方まで綺麗に
下山道を見渡すことができてしまっていた。

山頂を目指し意気揚々と登ってきた夜の往路にはなかった、
これから先、進まなければならない道が全部見渡せる昼の復路。

登山道ほどではないにしても、遥か彼方の先まで米粒よりも小さい
下山する人の列がずぅぅぅぅっと続いているのが見える。

その人影は今自分が立つこの場所からどれだけ離れているのか、
その距離を想像するだけでもゾッとするような小ささだった。

山頂から小屋らしきものが見える八合目付近までの位置関係を考えれば、
その高度差は350m以上はあるだろう。

例えてみるなら、東京タワー(333m)のてっぺんから地上までを
延々と階段で下り続けるようなイメージに近い。

それが五合目まで続くとなれば、その高度差はおよそ1,400m。

東京タワーどころか、東京スカイツリー(634m)を2本縦にならべた
高さよりも、もっと高いところから徒歩で降りなきゃならないのだ。

つ・・・辛すぎる・・・

山頂までの道のりもわりとしんどいとは思っていたけれど、
下山道の辛さは登山道のそれと次元が違う。

体力云々よりも、精神的にくる辛さだ。

いくら歩みを進めても一向に目的地が近付いてこないその感覚は、
100kmウォークの最後の20kmの感覚と似ていた。

確かにこれはヤバイ。
富士山の下山道、正直舐めてた。

登れば終わりと思っていた富士山は、
ちゃんと降りるまでが富士山だったのだ。

できることなら、パラグライダーを使って気に飛び降りたい。
ソリを使って一気に滑り降りたい。

ただ歩くしかないことに軽く絶望的な気分になりながら、
それでも進まないことには始まらない。

先のことを考えるのはやめにしよう、
兎にも角にも、まずは歩き始めることにした。


降り始めた最初の頃はみんなのペースに合わせて・・・
なんて考えていたのだけれど、
途中からはそんな余裕もなくなってしまっていた。

本八合目付近で砂避けのスパッツを装着。
細かい砂が登山靴の中に入り込み地味に痛む。

下山道、超地味。

以降は、まさに「黙々と」って言葉が相応しい。

砂埃が凄かったこともあり、
マスク越しですら舌がじゃりじゃりするような感じだった。

登山道ではあれだけあった山小屋も下山道には1軒もなく、
残り少ない水分がとても貴重なものになっていたから
口をすすぐこともできなかった。

ちなみにトイレも八合目を降りた先と、
七合目の公衆トイレの2箇所しかない。

七合目のトイレはかなりの大混雑。

下山道は、登山道と同じつもりで歩き出すと痛い目を見るようだ。
山頂の売店でちゃんと準備を整えておけばよかった。

何もなく、ただただ歩き続ける、それが富士山の下山道だった。


その後、登山道ではほとんど一緒に歩けなかった
につけちゃんと、ずっとラジオの話をしながら歩いた。

ラジオの話題ってほとんど話せる人がいないから
すげー楽しかった。下山道唯一のオアシスだ(笑)

しばらくしてにゃごちゃんとも合流。
まさに両手に花。

彼女らはこのとき既に富士登山を体験済みで、
この前年(2011年)にも登ったのそうだ。

そのときは雨だったこともあって
砂埃は全く気にならなかったんだって。

同じ山、同じ時期なのに、
気候によって全く印象が違うんだと改めて思った。

今回は、風もなく、雲もなく、本当に絶好の登山日和だったんだね。


足が地面に着くたびに渇いた赤砂が舞うせいで、
黒いリュックもすっかり黄色くなっていた。

道行く人の頭髪も揃いもそろって茶髪になっていた。
きっと自分もそうなっているのだろう。

マスクにも呼吸のあとが付着し、
渇いた指先からキシキシ音がする。

いつのまにか額から大汗をかいていたことに気が付き、
慌ててウェットティッシュで顔を拭く。

久し振りに肌に水分を補給した気がする。
ウェットティッシュ、神。

七合目の公衆トイレ付近で、
重ね着していた長袖のアンダーウェアを脱ぎ、
半袖のチームTシャツ1枚になった。

登山道よりも休憩ポイントが少なく、
連続で動き続けているせいもあるだろうし、
何より遮るものがない日差しが暑くてたまらなかった。


六合目が近づいてくると、下山道に見慣れぬ動物の姿があった。

ロバ。

どうやら、セレブ達はこのあたりからロバに乗って下山できるらしい。
片道2人乗り、お一人様12,000円也。

畜生・・・往復のマイクロバス代よりも高いじゃんね(笑)
ここは断腸の思いで我慢して歩く。

五合目が近付くにつれて、緑が増えきた。
霧も出てきて、肌に心地よい。

これから登ろうって人達ともすれ違う。
誰もがまだ元気そうだ。

彼らの目には、自分たちはどう映ってるんだろうか。
きっとボロ雑巾のようなくたびれた顔をしていたはずだ。

とにかく歩く。あと少し。



10時48分。
につけちゃん、にゃごちゃん、桶の3人で五合目に到着。

ほんっと疲れた・・・。
富士山は登山道よりも下山道の方が倍しんどい。

その後、他のメンバーの到着を待って温泉施設へ移動。

一般バスツアーのコースになっている場所を避け、
昼間は空いているであろう富士急ハイランド併設の「ふじやま温泉」へ。

下山後の温泉って鉄板だと思ったよ。本当に生き返った。
達成感とともに飲む冷えたビール、
こんなに美味いものを自分はまだ他に知らない。


今回の富士登山、本当に楽しかった。

歩いてる最中は辛くてたまらなかったけれど、
でも、時間が経った今だからこそ思う。

富士山は、確かに登れば酷く単調な、退屈な山なのかもしれないけれど、
でも、やっぱり山頂からの景色は何物にも代え難い、
正真正銘、日本一の山なんだ。

映像だけならテレビでも写真でもいくらでも見る機会はあるだろう。

でも、きっとその場にいなければ伝わらないもの、
感じることができないものが、富士山にはあった。

上手く言えないけれど、それは複製のできない、
存在そのものが発するような絶対的な迫力とでも言うのかもしれない。

その場にいれたことに素直に感謝できた。
生きてて良かった、挑戦して良かったと思えたよ。


「富士山、一度も登らん馬鹿、二度登る馬鹿」


この言葉、言い得て妙だと思った。

だって、もう一度登ろうって言われたら、確かにちょっと躊躇するもの。
また登るのかよって絶対に思っちゃう。

でも、それは「同じ状況なら」って限定付き。

もし自分が違う立場に立ったとき、違う状況に陥ったときは、
今度は逆に、もう一度同じように登ってみたいと考えている。

願わくば、自分の子供が大きくなったら一緒に登ってみたい。

子供にこの景色を見せたいし、見て欲しい。
そうしたら、たぶん、また違った富士山が味わえるんだろうなと考えてるよ。

あのときの富士山と、このときの富士山、
きっと全く違う魅力でもって、いつまでもきっと心に残ってくれるはずだ。


これで、長かった2012年の富士山登頂記はおしまいです。

最後になりましたけど、今回の登山を企画し、
皆を取りまとめてくれたmoonさんにはいつも感謝しっぱなしです。

そして、一緒に登ってくれたつきっこの皆様、
いつもいつも、そして今回もまた素敵な想い出をありがとう。

みんなみんな、今回も本当に楽しかったね。
また何かやろうね。

おっつかれさまでしたー!!



→富士登山2012まとめ

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HN:桶屋が儲かる

都内在住、30代バツイチ♂
多感な青春時代に
伊集院光を聞き育つ。

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