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撃ち抜けないのは、美女の心と物事の急所だけさ。
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無事、見送ってきました。

まだ気を張ってるからあんまり疲れとかは感じないのだけど、
そして、涙もまだ出ないのだけど、
告別式も火葬も無事、滞りなく終えた。

母は、僕ら家族と、葬儀に来てくれた人に手紙を書いて残していた。
その手紙を渡すのは僕の役目だった。

みな、なんてこと…と泣き崩れた。
本当に、本当に強い人だったね、偉かったねと言ってくれた。

誰を呼ぶか、どんな人を呼びたいかをずっと話していたからできたことだ。
その意図を皆が汲んで、あの父ですら職場の人を呼ばなかった。

それを考えたら、母ってすげー人だなって思った。
僕は、すげー人の子供だったんだなって思った。

父も、弟も、その娘たちも、僕も含めて、
母の棺にひとりひとり手紙を書いて一緒に入れた。
向こうで読んどけ、と思って、僕も柄にもない言葉を書いて入れた。

母が入院中に、元嫁と息子がこっそりお見舞いに来てくれたらしくて、
そのときに息子が母宛に書いてくれた手紙も
申し訳ないと思ったけれど棺に入れさせてもらった。

母は最後に孫に会えてよかった、と話していた。
本当に、元嫁のおかげだねと母はとても感謝していた。

この場を借りて、改めてお礼を言わせてください。
ありがとう。

僕宛の母の手紙には

「中島みゆきの新譜が出たら買っといてね」

みたいな冗談とか

「飲み過ぎには注意しなさいね」

とか

「もう少し素直に人生を送ってね」

といった小言がたくさん書いてあったけど、
文の最後に

「わたしの子供に生まれてきてくれてありがとう」

って書いてあった。

「ありがとう。大好きだよ」

って書いてあった。

その言葉を、そのまま母に返してやろうかと思ったけれど、
もう、母はいなかった。
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多感な青春時代に
伊集院光を聞き育つ。

撃ち抜けないのは美女の心と物事の急所だけさ。

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