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撃ち抜けないのは、美女の心と物事の急所だけさ。
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先日、よみうりランドで行われた東京リアル脱出ゲームvol.11
夜の遊園地からの脱出2」に行ってきた。

ちょっとね、思うところがありまして。

以前から薄々そうじゃないかなって部分もあったんだけど、
その気持ちが上手く表現できなくて、
ずっともやもやした気持ちを引きずっていたの。

でも、今回の公演に参加してそれに輪郭を与えることができた。
気持ちが確信に変わったというか。


やっぱりオレ、暗号とかパズル解くの好きじゃないなって。


2年前、初めてリアル脱出ゲームに参加したときの公演が、
ここよみうりランドで行われた「夜の遊園地からの脱出」だった。

そのときの衝撃ったらなかった。

世の中にこんなに面白いものがあるのかって思った。

雨と汗でビショビショになりながら謎を解いて、
ラスト何分ってところで脱出に成功して、
ものすっごい興奮したのを憶えてる。

いや、面白いんだよ実際。
やってて楽しかったんだ。

だから、自分はリアル脱出ゲームが好きだって言ってきた。
人にも勧めたし、公演があったら率先して行った。

でも、その面白さは、ワクワク感じは、快感は、
暗号やパズルを解いた瞬間に得ていたものじゃなかったみたい。

むしろ、物語がカチリと音を立てて進む快感というか、
いろんなフラグが最終的に綺麗に消化されたときに感じる
カタルシスみたい部分に快感を感じてたのかもなって。

実際、一時期、謎解きや暗号の本を買って読み漁ってみたことがある。
でも、結局飽きちゃって最後まで読まずに終わっちゃった。

パソコンの脱出ゲームもやったことがあるけど、
個人的には攻略サイトを見ることにも抵抗はないんだよね。

謎を解くことと、話を先に進めることは
イコールじゃないんだなって思う。

そして正直、暗号やパズルだけじゃ、
モチベーションを維持できないんだなって思う。

だから、自分にとってリアル脱出ゲームに感じていた魅力、
求めていたものは何だったんだろうってずっと考えていた。

そして、それを今回の「夜の遊園地」で確認してきた。

今までいろんな公演に足を運んだけど、
そしてスタッフとしてお手伝いしたこともあったけど、、
面白いと感じる公演の特徴って決まってるんだよね。

夜の遊園地」とか「スタジアム」とかがそう。

自分はどうやら、
日常と非日常とがリンクする体験が好きみたいなんだ。

日常だけでもダメ、非日常だけでもダメ。
それらが相互に補完しあう感じとでもいうのかな。

日常の光景が、また逆に非日常の空間が、
異なる文脈に置かれることによって全く別の景色になる瞬間が好きなんだ。

パラレルワールドに放り込まれてしまった感覚に近いかも。

平日の明け方、誰一人として歩いていないガランとした繁華街とか
たまらなくワクワクするもん。

そういう意味で、東京都庭園美術館や九段下で行われた
リアルナゾトキゲーム「ある美術収集家の遺した日記」は面白かった。

まぁ謎解き・・・というか、出題された問題の難易度が低すぎて
周囲ではあんまり評判よくないんだけど、
何気ない街中が舞台になる感じが好きだった。

そして、最終的に街と美術館とが繋がる感じがまた好き。

美術館が特別な場所じゃなくなる感じとでもいうのかな、
日常の一部に取り込まれる感じに凄くワクワクしたんだ。

遊園地もそう。

遊園地って空間は自分にとってはもともと日常的な場所で、
渋谷や新宿と同じ、普通に遊びに行く場所として認識していた。

ところが、そこに「夜の」「閉園後の」って要素が付されると、
突然非日常な感じになる。

見慣れた園内の風景が、
ものすごく色鮮やかに見えてワクワクする。

そのワクワク感が、
自分がリアル脱出ゲームに感じていた面白さの正体だった。

だから逆に、イベントホールで行われる公演に
あんまり魅力を感じないのもそのせいなんだと思う。

もちろん人によって様々な捉え方があると思うけど、
イベントホールって自分にとってはもともとが
特別な場所、非日常な場所なんだ。

だから、そこにいくら非日常な要素を追加しても、
もともと非日常を体験しに来る場所な訳だから、
それが当たり前というか、良い意味での裏切りがないから
あんまりワクワクを感じることができない。

それが、今回の遊園地で確認したこと。

実際、やっぱり夜の遊園地って舞台にワクワクした。

でも、それが正直謎解きである必要も、
脱出ゲームである必要もない。

サバイバルゲームでも
だるまさんが転んだでも充分楽しめたと思う。

今、いろんな団体がいろんな形で様々な脱出ゲームを企画しているけど、
個人的にあんまり魅力を感じてない理由が、たぶんコレなんだ。

もちろん謎好き、パズル好きな人を否定する意図はないし、
謎を解くことに快感を感じる人だって、
非日常体験を求めることだって、とても素敵なことだと思う。

そして当然、自分の感覚が高尚だなんて言うつもりも全くない。

でも、日常と非日常がリンクする感覚が、
そしてそれらを置き換える文脈の鮮度が、
今のリアル脱出ゲームには、あんまり感じられないんだ。

自分が100キロウォークに惹かれているのも、
きっとそれに近い理由があると思う。

あれほど日常と非日常がリンクする瞬間ってないもの。
中毒のように、あの景色が心を焦してる。


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撃ち抜けないのは美女の心と物事の急所だけさ。

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