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撃ち抜けないのは、美女の心と物事の急所だけさ。
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昨年のクリスマスを一緒に過ごした人からいただいたもの。

もし次にその人と会う機会があれば・・・だけど、
今、これをお返ししようかものすごく迷っている。

いただいたときはすごく嬉しかった。
正直、何も用意してくれていないと思っていたから。

だけど、ものがどうこうという話ではなくて、
その相手が、その贈る相手・・・つまりは僕のことを考えて、
僕の喜ぶ表情を見たくて選んでくれたものであれば、
それがどんなものであったとしても喜んでいただくし、
その気持ちを何よりも嬉しく感じて、幸せな気持ちのままでいれただろう。

でもそうじゃなくて、たとえばクリスマスだから何か用意しなきゃ、とか、
相手から何かいただく以上は何かお返しをしなきゃ、とか、
そういった義務感みたいな、自身への免罪符のような感覚で
用意したものだとしたら、それがどんなに高価で、
どんなに手に入りづらいものであったとしても、
それが僕のどんなに欲しくて欲しくてたまらなかったものであったとしても、
そんなものは全然嬉しくないし、喜んで、素直に受け取ることはできない。

つまらない、くだらない意地だとは思う。

その人が自分にとってどうでもいい相手だったのなら、たぶん
そんなこだわりなんか捨てて何も気にせず食べてしまうだろう。
ああ美味しかったな、で終わり。

もちろんあまりに高価なものは無理だけど、
消えものなら純粋に、素直に、喜んで受け取ることができたはずだ。

でもそれが想いの人からだと、途端にできなくなる。

自分はその人に何を期待していたんだろう。
そして、何を勝手に裏切られた気持ちになっているんだろう。

自分の中で処理ができない、実に迷惑な感情だ。


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伊集院光を聞き育つ。

撃ち抜けないのは美女の心と物事の急所だけさ。

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