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撃ち抜けないのは、美女の心と物事の急所だけさ。
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※この記事は、2011年01月23日にmixiで投稿したものを転載したものです。


「どんどん焼き」とは、
小正月(1月15日)に日本各地で行なわれる火祭りのこと。

三角柱の櫓を組んで藁をかぶせ、これに
お正月に使った達磨や門松、お守り、破魔矢、
もしくは“書き初め”なんかを持ち寄って焼くことで、
この一年の無病息災、五穀豊穣を願う行事なんだそうです。

各地で様々な名称があり、一般的には「どんど焼き」と言うらしいですが、
私の田舎(新潟県)では「どんどん焼き」と呼ばれています。

今までなかなか時間が取れずに生で見る機会もなかったのですが、
1月15日は、今年で96歳になるばあちゃんの誕生日でもあるので、
今年こそはと思って、見に&会いに行ってきました。

夏なら車で行くところですが、さすがに冬は雪が怖いので電車で移動。
長野新幹線が開通して以来、移動時間が短くなって助かります。

電車の窓越しから、徐々に雪国の様相となる景色に心奪われつつ
最寄駅に到着。

1時間に1本しかない電車の到着時刻だろうとお構いなし、
もちろん、タクシーは1台も止まっていません。

仮にも週末、雪国なんだし少なからずスキー客だっているのでしょうが、
競争のない場所だとタクシー会社もヤル気がありません。

雪国の移動は徒歩が基本。こりゃ健康にもなります。

ばあちゃん家に着いて、ばあちゃん、おばちゃんと新年の挨拶を交わすと、
今度は仏壇のじいちゃん、おじちゃん、ご先祖様にもご挨拶。

皆さんお変わりなく。

その日は一泊して翌朝に備えます。


─翌朝。

「どんどん焼き」の会場はばあちゃん家のすぐ裏にあり、
2階(雪国だから1階っていうのかも)の窓から良く見えます。

“火入れ”は夜からですが、
当日は朝早くから地元衆が集まって祭りの準備をしていました。

それを窓越しから眺めつつ、
あたたかい汁粉をほおばります。至福。

昼頃になると、長野のおじちゃん、おばちゃんも駆けつけ、
皆でばあちゃんの誕生日パーティ。

東京で買ってきた人気のロールケーキを皆で分けつつ、お祝い。

ばあちゃんにケーキの感想を聞くと、
「ハイカラな格好だけど美味いわ~」って(*´д`*)

その後、皆で今年の達磨に目を入れたり

ばあちゃんの96年前、0歳のときの写真が残っていることが分かり、
写真を見ながら昔談議に花を咲かせたりしました。


※右側写真、矢印が0歳のばあちゃんらしいです。

写真は戦前と、戦後しばらく経ってからのしか残ってないみたい。
戦争はいろんなものを巻きこんで消し去ってしまったんですね。

戦争といえば、驚いたのがじいちゃんの話。

じいちゃんは7人兄弟で、全員が戦争に連れていかれたのだけれど、
全員が無事に帰ってこれたのだそうです。

お守り代わりの小判を中に詰めたハチマキを頭に巻いての強行軍。
日本に戻った後にその小判を見ると、
そこにはクッキリと弾の跡が残っていたらしいです。

生き残って無事帰ってこれたのは奇跡だと言ってました。

もし「正義の戦争」と「不正義の平和」があるとするなら、
私は「不正義の平和」がいい。

「真実の戦争」と「かりそめの平和」があるとするなら、
私は「かりそめの平和」がいい。

戦争とはなんであったのか。

その総括ができていないから、
この国はいつまでたっても戦後から抜け出せないのだ、と。

当時はそのことを黙るしかなかったし、
そしてこれからもきっと言えないかもしれない、と話していました。

うん、私もそう思うよ、ばあちゃん。

そうこうしてるうちに、いつの間にか夕方に。
いよいよ「どんどん焼き」が始まります。

徐々に大きくなる炎と、三角柱の中で何かが爆ぜる音。
迫力です。

炎に照らされ、次第に明るくなる周囲と、
それを見守る地元衆+私。

達磨も炎に包まれていきます。


写真、かなり迫力ある感じで撮れてると思います。

 

─そんな訳で、あっという間の1泊2日の小旅行。

「どんどん焼き」の会場に後ろ髪ひかれつつ、
新幹線の終電に遅れないよう、ばあちゃん家を出発。

最寄駅から信越本線に乗り込み、ほっと一息。

長野で新幹線に乗り換えて、
あとはもう、モンハン3rdやってりゃ東京だってなハズだったのですが、
ここで終わらないのが日ごろの行いの賜物。

その後、信越本線が大雪による倒木のため、
突然の運転見合わせで立ち往生。

やっとこ到着した隣駅からタクシーによる振替輸送で長野駅まで行く羽目になり、
タクシーの運ちゃんや、途中駅で同じく立ち往生を食らった
見ず知らずの同乗客とタクシー内で雪談議をかまして帰宅してきました。

いや~貴重な経験しました。

大雪の影響で、翌日からは新幹線も動いてなかったっていうし、
まぁ良いタイミングで帰れたのかもしれませんね。


・・・なお、その翌日には、今度は地元東京、世田谷で開催された
「世田谷ボロ市」を見に行ってきました。

前日は雪で動けず、今度は人ごみで動けず・・・

でも、同じ動けないなら、
そこにあるだけで無理な自己主張をしない雪の方がいいですね。

雪国、パねぇです(;´Д`)

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