6.2km、38分。
1週間ぶりだし、大雪だし、こんなもんでしょう。

雪はいいよね、普段見慣れたコースの景色を一変させる。
いつもとは少し違う感覚で走る事ができるよ。
こういう感覚を大切にしたい。

走りながら『パイナップルARMY』って漫画の
「暗い日曜日」ってエピソードを思い出していた。


俺は雪が大好きさ。
ゴミタメみたいにうす汚いこの世の中を、
一瞬なりとも美しく見せてしまう。

雪は何もかも化粧してしまうんだ。
俺も、雪みたいな人生を送りたいな。

オンボロな俺の家もゴミの山も何もかもが、
アンデルセンの「雪の女王」の宮殿みたいに、
真っ白になっちまった。

その時、親父とお袋は、雪を見て仰天し、それから互いに顔を見合わせて、
子供のように笑ったんだ。

だから俺は雪が大好きだ。
1964年、フロリダに降った雪を、俺は一生忘れない...