撃ち抜けないのは、美女の心と物事の急所だけさ。
報告会を兼ねた某氏のお誕生会にお呼ばれしました。
仕事なので遅刻したんだけどね。
僕の到着を待って宴はいよいよ盛り上がり、みんなの前で報告を。
わたしたち、婚約します。
…一斉にざわつく一同。
まぁ情報通な僕は知っておりましたよ。
そこの2人が結婚することを。
「次は僕らの番だね。」
僕はそう言いながら隣に視線をうつし、若くてかわいくて明るくて元気で性格の良い謙虚で思いやりのある包容力にあふれた僕のことが大好きなお金持ちの都内一人暮らしな自慢の彼女に向けてそうつぶやいた。
そこには誰もいなかった。
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