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撃ち抜けないのは、美女の心と物事の急所だけさ。
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国境の南、太陽の西

自分がもし学生の頃に読んでいたのなら、
そして結婚生活を知らない時期に読んでいたのなら、
恐らくこの小説をこれほど色鮮やかな物語として捉えなかったかもしれない。

ただの自分勝手で独りよがりの男の物語として読んだんじゃないかな。
恐らく何だかなぁって呟きながら本を閉じた気がするよ。

これはきっと「選択と喪失」の物語なんだと思う。

何かを選ぶとき、選ぶ者は何かを得る一方で、他の何かを失っている。

人生はそんな「選択」の繰り返しで、
過ぎてゆく時間の中で2度と同じ「選択」が目の前に現れることは無い。

でも、もし仮にもう1度同じ「選択」が目の前に現れたらどうなるだろう、
選ばずに失ってしまったものが再び目の前に現れたとしたら、
そのとき自分はどうするだろう。

そのときの「選択」の結果、手に入れることができた全てを放棄し、
それでもなおもうひとつの「選択」をするだろうか。

この物語は、そんなファンタジーを題材にしてる気がする。

個人的にはそれは『1Q84』の世界よりよっぽどファンタジーで、
だからこそ、より色鮮やかに、より心惹かれたんだと思う。

自分は村上春樹の小説をそんなに読んでいる訳ではないのだけど、
『ノルウェイの森』はすごく好きな小説のひとつだ。

この小説に出てくる「島本さん」ってさ、
『ノルウェイの森』に出てくる「直子」とすごくよく似てるんだよね。

なんというか、雰囲気が。

こういう「透明感のある女性」が実際にいたとして、
その女性を現実に好きになるかと言われればそれはごめんなさいなのだけど、
村上春樹の小説はこうでなきゃって思うし、だから好きなのかもって思った。

短い小説なので、よかったら読んでみてくださいませ。

何だか真面目な文章になっちゃったのでちんこー。


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撃ち抜けないのは美女の心と物事の急所だけさ。

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